LEDのIVL特性について

LEDのIVL特性とは、LEDデバイスの電気的および光学的性能を総合的に評価するための重要な指標であり、「I-V特性(電流−電圧特性)」、「I-L特性(電流−光出力特性)」、「V-L特性(電圧−光出力特性)」の3つの関係を指します。

I-V特性では、LEDに電圧を印加した際に流れる電流の変化を測定することで、しきい値電圧や内部抵抗など、デバイスの基本的な電気特性を確認することができます。特に、ある電圧以上で急激に電流が流れ始めるダイオード特有の非線形な応答が特徴であり、初期特性や不良判定などに用いられます。

I-L特性は、LEDに流す電流とそれに伴って発生する光出力の関係を示すもので、光出力の立ち上がり傾向やスロープ効率、発光効率を評価する際に使用されます。この特性から、最適な駆動電流の選定や、過電流時の光出力の飽和・劣化挙動を把握することが可能です。

V-L特性は、電圧と光出力の関係を示したものであり、I-VおよびI-Lの測定結果を組み合わせて算出されることが一般的です。実際の駆動環境下での電力効率(例:mW/Wやlm/W)を把握する手がかりとなり、省エネルギー設計や発熱の少ない駆動条件の検討に役立ちます。

これらのIVL特性を高精度に測定・解析することにより、LEDデバイスの性能評価や製品開発の最適化、さらには品質管理や信頼性試験において極めて重要な役割を果たします。

■近赤外LEDのIVL特性測定データ

近赤外LEDのIVL特性測定データ