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Teledyne Judson Technologies社
InAs検出素子 |
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J12シリーズ検出素子は、、1〜3.8μm波長範囲にて使用できる高品質InAsフォトダイオードです。等価回路は、入射光による発生電流Iph、並列静電容量Cd、シャント抵抗Rd、直列抵抗Rsからなります。(図1参照) 出力信号電流Isは、以下の式で定義されます。
IS = Iph( RD/(RD + RS + RLOAD ))
Rdは、検出素子の温度の関数として、変化します。(図2参照) Rdは、検出素子の表面上の入射光スポットの位置に依存します。つまり、Rdは、検出素子の外枠から入射光スポットまでの距離により変化すると言うことです。RsがRdに比べて、小さい時は、それは無視されるかもしれません。常温型InAsでは、直列抵抗Rsの影響は重要です。 |
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図1 |
図2 |
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■応答特性 |
InAs検出素子の見かけの応答に対する直列抵抗Rsの影響は、以下に示されます。22℃においては、直列抵抗Rsとシャント抵抗Rdは、同じオーダーの値であるかもしれません(10Ω以下のオーダー)。その結果として、入射した光は、検出エリアに一様にキャリアを発生させますが、検出エリアの中心に近い部分で発生したキャリアの一部は、シャント抵抗Rdを通って分岐していき、検出エリアの接続されたリング(コンタクトリング)に達しないかもしれない。これは、検出素子の受光面の中心で感度の谷(ディップ)をもたらします。(図3参照)この影響は、高いシャント抵抗Rdと小さな受光面積を持つ小さな受光面検出素子では、顕著ではありません。この影響は、ダイオードを冷却することでシャント抵抗Rdを増加させることによって、減少または、除去されます。 |
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図3 |
温度の影響 |
InAsフォトダイオードを冷却することは、雑音を減少し、また、検出能を向上します。(図4)冷却は、また、前述の通りシャント抵抗を増加させ、また、より多くの入射光による発生電流Iphをコンタクトリングに導きます。その結果、ダイオードの感度は増加します。(図3)レーザーパルスの検出のようにハイパワーアプリケーションにおいては、冷却は一般的に不要です。温度計測のように感度が必要なローパワーアプリケーションでは、InAs検出素子は冷却が必要です。または、少なくとも温度を安定して使用する必要があります。室温22℃付近で温度を安定することは、性能を向上させませんが、周囲環境温度のドリフトによる検出素子の感度が変化することを防ぐことができるでしょう。 |
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図4 |
図5 |
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■アプリケーション |
- レーザー警告レシーバー
- プロセス制御モニター
- 温度センサー
- パルスレーザーモニター
- 赤外分光計測
- パワーメーター
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電子冷却について |
図6は、TE1、TE2、および、TE3素子のための典型的な電力必要条件を示します。内蔵のサーミスターは、温度モニタ、または、温度制御に使用することができます。図7は、典型的なサーミスター抵抗−温度特性を示します。感度、カットオフ波長、および、応答の一様性は、すべて、温度の関数です。検出素子の温度は、アプリケーションに対して、最適化する必要があります。 |
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図6 |
図7 |
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検出素子の シャントインピーダンス |
推奨冷却 モジュール |
型番 |
< 400 Ω |
CMAMP-TO66-PA5
CMAMP-3CN-PA5 |
490130
490132 |
400 Ω〜 50KΩ |
CMAMP-TO66-PA6
CMAMP-3CN-PA6 |
490146
----- |
> 25KΩ |
CMAMP-TO66-PA7
CMAMP-3CN-PA7 |
490139
490141 |
CMAMP アセンプリは、J12TE パッケージ用のヒートシンク、温度コントローラーと トランスインピーダンスアンプを含みます。 |
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■動作回路 |
ほとんどのアプリケーションに対する推奨の動作回路は、負帰還型トランスインピーダンス構成のオペアンプを使用した増幅器です。(図8)フィードバック回路は、最も低い雑音にするために、オペアンプは、検出素子をバイアス電圧0Vで維持しながら、検出素子の出力電流を電圧に変換します。シャント抵抗は、温度により、際立ってに変化するため、適切なオペアンプの選択は、必要とする帯域幅と同じように、検出素子の動作温度に依存します。フィードバック抵抗RFは、最良のSN比を得るためには、シャント抵抗Rdの少なくも、10倍大きい値にした方がよいでしょう。ジャドソン社は、各々の検出素子が最適の性能を発揮するためのプリアンプを取り揃えています。高周波のアプリケーションに対しては、検出素子は、逆バイアス電圧の印加、そして、低いインピーダンスの負荷で終端することが良いかもしれません。(図9) 最大逆バイアス電圧は、1Vです。 |
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図8 |
図9 |
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■InAs検出素子の特長 |
1μm〜3.8μmの波長範囲で一般的に使用される光導電素子とは異なり、InAsは、光起電力モードで動作し、バイアス電流を必要としません。このことは、光導電素子PbS、PbSe、およびHgCdTeが持つ低周波または、1/f雑音の特長をInAsが示さないことからも、InAsをDCと低い周波数アプリケーションに対するより良い選択とします。(図10)InAsは、高速パルスレーザーの検出及びモニタリングにおけるアプリケーションに対して、優れたパルス応答を提供します。 |
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図10 |
■モデル |
J12シリーズInAs検出素子は、1.0〜3.8μmの波長範囲で感度のある光起電力型赤外フォトダイオードです。ダイオードの感度、応答速度、インピーダンス、および、ピーク波長は、適切な温度における動作により最適化することができます。ジャドソン社は、常温または、電子冷却動作のためのいろいろな便利なパッケージを提供します。リニアアレイ、X-Yポジションセンサー、及び、特別形状も、対応可能です。 |
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J12シリーズ 常温型InAs検出素子 |
これらのフォトダイオードは、周囲の温度で動作し、赤外レーザーのモニター及び高速温度センサーなどの広帯域(DC〜16MHz)のアプリケーションに対して、優秀です。素子の受光面サイズは、0.25mm、1mm、2mmの種類があります。素子は、18C、5AP、または便利なLD2.BNCコネクターパッケージに取り付けられています。低周波数(DC〜50KHz)アプリケーションには、モデルPA-5 トランスインピーダンスアンプを強くお薦め致します。PA-5は、非常に低い電圧雑音、低いオフセット電圧、これらの低シャント抵抗検出素子に可能な限り良く適合させるための調整可能な利得を有します。高速アプリケーションに対しては、モデルPA-101(5Hz〜1MHz)プリアンプが使用可能です。接合静電容量を減し、周波数応答を向上するために、InAs検出素子は、逆バイアス電圧を印加して使うことができます。 |
J12TE1シリーズ 1段電子冷却型InAs検出素子 |
J12TE1シリーズ検出素子は、1段電子冷却素子の上にマウントされた高品質温度安定InAs検出素子です。TE1シリーズは、低コスト、応答性能、安定性、低雑音が重要なことがらである温度モニター、パワーメーター、赤外分光測定などのアプリケーションのために開発されました。 |
J12TE2シリーズ 2段電子冷却型InAs検出素子 |
J12TE2シリーズ検出素子は、2段電子冷却素子の上に、サーミスタと共にマウントされ、ハーメチーックパッケージで密封された高品質InAsフォトダイオードです。標準のパッケージは、8B6パッケージです。66SとHS1パッケージがオプションとして用意されています。標準動作温度-40℃において、J12TE2シリーズ検出素子は、常温型検出素子に比べて、より高いシャント抵抗を持ち、その結果、DCまたは、チョッピングされた光のアプリケーションにおいて、より高い感度、より低い雑音、より良い安定性を持ちます。電子冷却素子動作情報は、図6と図7を参照してください。 |
J12TE3シリーズ 3段電子冷却型InAs検出素子 |
J12TE3シリーズ検出素子は、内蔵サーミスタ、3段電子冷却素子とハーメチックシールパッケージを含んだ66Sパッケージにマウントされた高品質InAsフォトダイオードです。J12TE3シリーズ検出素子は、高い検出能、良い応答一様性、広い帯域幅を必要とする重要な軍需、宇宙産業、一般産業のアプリケーションに理想的です。 |
J12TE4シリーズ 4段電子冷却型InAs検出素子 |
J12TE4シリーズ検出素子は、内蔵サーミスタ、4段電子冷却素子とハーメチックシールパッケージを含んだ3CNパッケージにマウントされた高品質InAsフォトダイオードです。 |
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検出器型式 |
品番 |
受光面サイズ 直径(mm) |
動作温度 |
50% カットオフ波長 ) (μm) |
感度 (A/W) |
シャント抵抗 RD @ VR = 10mV |
最大雑音等価電力 @ λpeak and 1KHz (pW/Hz1/2 ) |
最小比検出能力 D*
@ λpeak
and 1KHz (Jones)
(cm Hz1/2 W-1) |
静電容量
CD @ VR = 0
(pF) |
パッケージおよびアクセサリ |
Min. (Ω) |
Typ. (Ω) |
J12 シリーズ 常温型 InAs 検出素子 |
J12-18C-R250U |
420002 |
0.25 |
22℃ |
3.60 |
1.5 |
200 |
300 |
6.0 |
3.7E9 |
50 |
LD2 |
J12-18C-R01M |
420003 |
1.00 |
1.0 |
15 |
25 |
33 |
2.7E9 |
400 |
J12-5AP-R02M |
420011 |
2.00 |
0.8 |
5 |
10 |
71 |
2.5E9 |
1600 |
J12TE1 シリーズ 1段電子冷却型InAs 検出素子 |
J12TE1-37S-R250U |
420088 |
0.25 |
-20℃ |
3.50 |
1.5 |
2000 |
3000 |
1.8 |
1.3E10 |
50 |
HS1, CM21 |
J12TE1-37S-R01M |
420061 |
1.00 |
1.5 |
200 |
300 |
5.6 |
1.6E10 |
400 |
J12TE1-37S-R02M |
420065 |
2.00 |
1.25 |
50 |
90 |
13 |
1.3E10 |
1600 |
J12TE2 シリーズ 2段電子冷却型InAs InAs 検出素子 |
J12TE2-66D-R250U |
420083 |
0.25 |
-40℃ |
3.45 |
1.5 |
12K |
24K |
0.69 |
3.2E10 |
50 |
HS Amp, HS1, CM21, CM Amp |
J12TE2-66D-R01M |
420041 |
1.00 |
1.2K |
2.4K |
2.2 |
4.1E10 |
400 |
J12TE2-66D-R02M |
420089 |
2.00 |
300 |
500 |
4.4 |
4.1E10 |
1600 |
J12TE3 シリーズ 3段電子冷却型InAs InAs 検出素子 |
J12TE3-66D-R250U |
420081 |
0.25 |
-65℃ |
3.40 |
1.5 |
160K |
320K |
0.18 |
1.2E11 |
50 |
HS Amp, HS1, CM21, CM Amp |
J12TE3-66D-R01M |
420056 |
1.00 |
10K |
20K |
0.71 |
1.5E11 |
400 |
J12TE3-66D-R1.5M |
420063 |
1.50 |
5K |
10K |
1.0 |
1.3E11 |
800 |
J12TE3-66D-R02M |
420098 |
2.00 |
2.5K |
5K |
1.4 |
1.2E11 |
1600 |
J12TE4 シリーズ 4段電子冷却型InAs InAs 検出素子 |
J12TE4-3CN-R250U |
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0.25 |
-85℃ |
3.30 |
1.5 |
400K |
800K |
0.11 |
2.9E11 |
50 |
HS Amp, HS1, CM21, CM Amp |
J12TE4-3CN-R01M |
420093 |
1.00 |
25K |
50K |
0.43 |
3.6E11 |
400 |
J12TE4-3CN-R02M-B |
|
2.00 |
6.5K |
13K |
0.84 |
2.1E11 |
1600 |
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18C パッケージ |
5AP パッケージ |
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37S パッケージ |
66D パッケージ |
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3CN パッケージ |