微小領域レーザー照射顕微鏡 |
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本装置は、レーザ光をサンプルの微小領域に高精度に集光・照射するために設計された専用顕微鏡ユニットです。対物レンズ系により、ミクロンオーダーの領域に対して安定かつ再現性の高いレーザ照射が可能で、紫外(UV)、可視、近赤外(NIR)といった広帯域のレーザ光源に対応しています。 レーザ周期加熱測定法(LFA-PH)、レーザフラッシュ法(LFA)、光熱放射法(PTR)、光音響法(PA)といった高感度熱物性測定において、微小試料や局所領域へのレーザ照射が求められる用途に最適です。 また、本顕微鏡は紫外顕微鏡や近赤外顕微鏡としての利用も可能で、発光観察・吸収測定・表面検査など、光学分析分野全般において多用途にご活用いただけます。研究開発から製品評価に至るまで、光学制御の要となるコンパクトかつ高性能な光学プラットフォームです。 |
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■仕様 |
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■照射スポットの写真 |
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※本仕様および外観は改善のため予告無く変更することがあります。 | ||||||||||
■技術紹介 |
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● レーザ周期加熱測定法(LFA-PH:Laser Flash Analysis with Periodic Heating) レーザ周期加熱測定法は、サンプル表面を高周波で変調されたレーザ光により周期的に加熱し、その熱応答を赤外線センサで非接触的に検出する手法です。 得られる温度応答から熱拡散率や熱伝導率を高感度かつ高精度で評価できます。低熱伝導材料や薄膜、微小試料の測定に適しており、従来法では困難だった周波数領域での熱物性評価が可能です。 |
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● レーザフラッシュ法(LFA:Laser Flash Analysis) レーザフラッシュ法は、試料片の一面を短パルスのレーザ光で瞬間加熱し、反対面の温度上昇を高速赤外線検出器でモニタリングする非接触型の熱拡散率測定法です。 熱拡散率から熱伝導率を算出可能で、幅広い温度領域においてバルク材料から薄膜までの測定が可能です。JIS・ASTM規格にも準拠しており、信頼性の高い熱物性評価手法として産業界や研究分野で広く採用されています。 |
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● 光熱放射法(PTR:Photothermal Radiometry) 光熱放射法は、変調光源で加熱された試料の温度変化に起因する熱赤外放射を検出することにより、熱拡散率などの熱物性を評価する技術です。 赤外線放射を非接触で検出することで、微細構造・コーティング層・多層膜の熱伝導特性を深さ方向に分解して解析できます。非破壊・非接触での熱特性イメージングに優れ、材料開発や品質管理に活用されています。 |
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● 光音響法(PA:Photoacoustic Spectroscopy / Photothermal Spectroscopy) 光音響法は、試料に吸収された変調光エネルギーによる熱膨張で発生する音響波(超音波)をマイクロフォンや圧電素子で検出し、熱的・光学的特性を分析する技術です。 熱拡散率・吸収係数・屈折率などの物性情報が取得でき、特に多層材料や熱伝導率が極端に低い材料の評価に適しています。非接触測定にも対応可能で、材料評価や非破壊検査への応用が進んでいます。 |