簡易型マニュアルプローバー
MMPS-SV01

マニュアルプローバー MMPS-SV01
 
本簡易型マニュアルプローバーは、研究開発や製造現場において、半導体デバイスの各種電気特性を評価するための装置です。特に、電流-電圧特性(I-V特性)や容量-電圧特性(C-V特性)など、デバイスの基本的な動作パラメータを取得するために使用されます。本装置は、プラテン(プローブステージ)を持たないシンプルな構成で、主にポジショナ(位置決め機構)、プローブ針、およびブレッドボードベースで構成されています。このため、コンパクトで取り扱いやすく、設置スペースを抑えながらも、基本的な評価作業に十分対応できる実用性を備えています。ユーザーは、シリコンウェハ上、またはダイシングされたチップ表面に形成された電極パッドに対して、プローブ針を手動で位置決めし、安定的に接触させることができます。プローブ針の位置調整には、X軸、Y軸、Z軸の可動範囲を持つポジショナを使用し、電極パッドへの正確なコンタクトが可能です。本装置を用いて電気信号を加えることで、デバイスのスイッチング特性、リーク電流、しきい値電圧、容量変化などを解析でき、デバイスの動作確認や不良解析、プロセス評価に有用です。本装置は、教育・学術研究機関における基礎的な半導体測定から、小規模生産ラインでの簡易検査まで、幅広い用途に対応可能な低コストかつ汎用性の高いプロービングツールとして設計されています。

■仕様

ウェハサイズ 〜2インチ
プローブ針 材質:タングステン
先端角度:5度
先端半径:25μm
ポジショナ XYZ軸移動範囲:12.7mm
トラベル量:350μm回転
数量:2個
ベース サイズ:250mm × 300mm
タップ加工:M6 25×25mmマトリクス
厚さ:12.7mm
材質:アルミニウム

■縦0.5mm×横1mmのLEDチップに通電時の顕微像

LED測定時の写真

※本仕様および外観は改善のため予告無く変更することがあります。

■マニュアルプローバーとは

マニュアルプローバーとは、主に半導体デバイスや電子部品の電気的特性を評価するために使用される装置で、プローブ針を手動で正確に位置決めし、被測定デバイスの電極に接触させることにより測定を行います。一般的に、ウェハやチップの上に形成された電極パッドに対して、高い精度で接触させることが求められるため、X・Y・Z軸方向の微調整が可能なマニピュレータ(ポジショナ)と、安定した設置が可能なベース構造が備えられています。マニュアルプローバーは、測定対象を自由に配置できる柔軟性と、低コストで構築できる点が特徴であり、大学・研究機関での試作評価や、製品開発段階における特性確認、不良解析、工程内検査などに広く用いられています。また、自動プローバーに比べて操作性がシンプルであるため、観察しながら直感的に操作できる点も利点の一つです。使用時には、実体顕微鏡や照明装置と併用することで、より正確な針先位置決めが可能になります。さらに、ソースメータやパラメータアナライザなどの測定機器と組み合わせることで、I-V特性、C-V特性、リーク電流、オン/オフ特性などの多様な電気的パラメータの取得が可能です。